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てくてく旅行記

今年も御土居の桜は咲いていたが《2年間でも記憶はうつろうものである》

桜(訂正)タイトル画像

【記憶がウソをつく!は本当である】
春、桜の季節である。
前回、この時期に合わせて「春、花の京都の散歩道 しだれ桜にお土居餅、ここでは《団子より花》」のブログを掲載した。
2年前に行った時の記憶に基づくものである。
急いで作って掲載したものの、なんとなく《気色が悪い》。
なんか、間違いがあるのではないか・・・という気持ちがなくならない。
というわけで、先週の土曜日(4月8日)に鷹ケ峯に確かめに行った。
驚いたことに、大きな記憶違いがあった。
「記憶がウソをつく!」という本(養老猛司ほか著:扶桑社新書)があるが、
まさにそのとおりである。
前回の記事を訂正すれば済むことだろうが、
反省の意味もあり、
又、新たな記事も付け加えたいので続編として掲載する。

【餅は10円の値上げ】
鷹峯源光庵前バス停をおりて少し歩くと鷹峯の御土居につく。
御土居の前に和菓子屋は「都本舗 光悦堂」で「豊臣秀吉ゆかりの史蹟御土居 名物御土居餅」とある。
買ったが、値段は2年前より、10円値上りし、140円であった。

①御土居餅のれん

御土居餅のお店ののれん

②御土居餅の値段

御土居餅の値段

【枝垂れ桜ではない!という驚き】
前回のときと同様に、店の前にある床几に腰を掛け、餅を食べているときに気がついた。
御土居の桜は枝垂れではない!

③桜は枝垂れではなかった

御土居の桜は枝垂れではなかった

確かに枝は下に向かっているが、枝垂れてはいなかった。
この2年間、桜の話がでたときなど、
絶えずこの御土居の桜の話をしてきた。
秀吉のつくった御土居の枝垂れ桜がよかったので見に行かれたら・・と人に勧めてきたのに。
前回のブログに写真を掲載するときに
ちゃんと桜の写真を見ていたはずなのに、全く気つかなかった。

【天上に花が咲き乱れているという印象が強すぎたのか?】
御土居自体はフェンスで囲われており入ることはできないが、
前回は、右手に奥の方に行く細い道があり
そこの柵が開いていた。
御土居のすぐ横を歩くことができた。
左に約3~4メートル程の高さの御土居があり、
そこの頂上に根を張った桜が枝を一杯に広げていた。
見上げれば、まるで天からピンクの花が降り注ぐような感じがした。
その印象が強く、時間の経過の中で強まり、
垂れ下がった枝がいつの間にか記憶の中で枝垂れに変わってきたものであろうか。
(ただ、横の道を入った奥の方が崖になっており、そこの斜面に3本ほどおそらく枝垂れ桜があったが、柵が閉じられていたために今回は確認できなかった)

④枝垂れのように見える桜

右手の細い道の奥にある桜は枝垂れのように見える

【本数も多くなっていた】
御土居の上に生えている木の数を確認すると、細いのを入れても4本程度であった。
奥の崖の花を加えても6~7本にしかならず、記憶の本数が多い。
美しいと思えば、その印象は心の中で結晶化していき
より美しく、より多くなっていったのであろう。
フランスの小説であったか、《恋は結晶化する》するというような言葉あったのを憶えている。
時と共に、こころの中の恋人はますます美しく変容していくという心の作用を述べたものであった。
私もこれで、恋人ならぬ御土居の桜に、この2年間、恋をしていたということであろうか。
いずれにせよ、前回の記事を見て現地に行かれた人が、万一、いたとしたら
その方にはお詫びをしなければならない。

【光悦寺は馬酔木の花盛り】
坂を上り、光悦寺にも寄ってきた。
入るところの石畳から始まる清潔さは
以前と同じである。

⑤光悦寺

清潔さがただよう光悦寺

受付の人に《境内には桜がないですよね》と聞いてみた。
そのとおりという答えだった。
何らかの理由があるのかと思い《なぜ、桜がないのですか?》と聞いてみた。
困った顔をされ、わかりませんという答えが帰ってきただけであった。
境内に入って確かめたが、やはり桜は1本もない。
(但し、一番奥の鷹峯三山が見えるところの柵の外に細い桜が3本ほどあったが、柵の外であり、境内ではなかった)
前回のブログで書いた《三つ葉つつじ》はもう咲き終わっていたが、《馬酔木(あしび)》の白い花があちらこちらに咲いていた。

⑥馬酔木

馬酔木は見ごろであった

桜が嫌いだった何らかの理由があるのだろうか。
三つ葉つつじといい、あるいは馬酔木といい、いずれも背の低い樹木であることから言えば、背の高い花木を光悦は好まなかったのであろうか。
(弁護士 大澤龍司)

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