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弁護士のああ言う、こう言う

マハティールとともに

市議初挑戦の91歳当選 マハティール氏復帰に押され

先日、同期の弁護士と昼飯を食べたときの話だ。
《いつまで弁護士を続ける?》
《そうやな、75歳くらいか》
そんなところかもしれない。
そうすると弁護士としてはこれからせいぜい数年ということになる。

自分自身で、年を取ったなぁ・・・という実感はある。
昔なら、家に仕事を持ち帰って、夜遅くまで仕事をしていたが、最近はもう11時頃になれば、《明日に事務所でしよう》ということになる。
いや、正確に言えば、家に仕事を持ち帰ることが少なくなったし、仮に持ち帰っても、一向に仕事をしないことも多い。

今回の記事によると、91歳で熱海市議に当選したという。
1日数回~10回ほどの街頭演説をするなど精力的に選挙活動をしていたようだ。
年齢の応じて、活動力は間違いなく落ちるが、それも人により異なるのだろう。
この人の場合、まだまだ元気のようだから、頑張って議員活動をしてほしい。
ただ、議会ではいつも寝ているなぁというようなことのないようにお願いしたい。

さて、年齢に応じて落ちる能力もあるが、それほど落ちないというか、充実する力もあるようだ。
例えば、物事に対する判断力などは維持することが可能なように思う。
私自身についていえば、この事件のポイントはどこであるか、また、どのような解決方針が望ましいのか、さらにどのような形で相手方や依頼者を説得していくかという力は比較的維持できている。

これらの能力は、政治にも必要不可欠なものであり、この熱海市議さんがそれらを維持できているのであれば、政治活動を続けることも可能だろう。
私などは、パソコンへのデータ入力や文書を整理することはわが事務所の優秀なスタッフがしてくれるという恵まれた状況があるが、この市議さんも衰えた部分で他人に任せることのできる部分は他人に任せて、見通しや説得という問題解決力や人間力を精一杯発揮して、マハティールとともに、政治にかかわる最高年数のギネス記録を書き換えてもらいたいものだ。

(弁護士 大澤龍司)

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