事務所ブログ

弁護士のああ言う、こう言う

点字ブロックの日に考える、優しい社会の作り方

外部リンク:きょう3月18日は「点字ブロックの日」 沖縄でシェア9割の工場では知的障がい者が製造

今日は「点字ブロックの日」だそうだ。
点字ブロックについては、当事務所の所長弁護士の大澤が、過去に、現JR(当時は国鉄)相手に点字ブロックをつけるべきだという訴訟をし、全国紙の一面に掲載される判決をとっており、その普及の一助を担う活動をしているため、ご興味のある方はご参照いただきたい。
大原訴訟HPリンク

上記大澤の活動もあり、点字ブロックはかなり普及したといえる。
視覚障害者のホームから転落して、列車に両足を切断されたという悲惨な事故で、この事故を受けて弁護士が国(当時は国鉄だったため)を相手に訴訟をし、全国に向けて問題提起をすることによって、行政が動き、点字ブロックの普及につながったということだ。
弁護士の仕事は、訴訟をして金銭的な勝利を勝ち取ることだけではなく、訴訟をすることで社会を変えることができることもある。
私はこの案件に弁護士の仕事の幅を感じた。

もっとも、駅のホーム等から視覚障害者の方が転落するというような事故は、今でも度々起こっている。
幅の狭いホームも多いため、点字ブロックが設置されていても、点字ブロックに気付いてどうにかしようとしたときにはもう遅い、ということもあるのだろう。
現在では、駅のホームには柵をつけて、転落を防止しようという動きがあり、関西でも少しずつ柵ができてきている。
ただ、最も大切なのは、危険な場所では気付いた人が声掛けをするなど、みんなで助け合える社会づくりであろう。

今回の記事では、沖縄県の就労継続・就労移行支援事業所にて、知的障害のある利用者らが点字ブロックの製造をしているとのことである。
お互いに、誰かの役にたつために自分のできることをする、という当たり前のことをすれば、少しずつ世の中は優しくなっていく。
大澤が担当した上記事件の頃よりも、少しは優しい世の中になっているはずだ。
そのために弁護士としてできる活動はないか、仕事の幅を自分で狭めず、これからも考えていきたい。

(弁護士 岡井理紗)

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