事務所ブログ

あの法律はここに注目!

乳児の置き去り

(時事通信から2012.1.11)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120111-00000136-jij-soci

(記事の要約)
11日午後4時50分ごろ、大阪市中央区難波2丁目の地下街「なんばウォーク」の女子トイレに赤ちゃんが置き去りにされている、と警備担当者から南署に通報があった。南署によると、生後まもない男児で、命に別条はないという。南署が殺人未遂容疑で捜査している。
南署によると、男児はビニール製のかばんに入れられ、個室の床に置かれていた。へその緒が付いたままだったという。午後4時すぎ、似たかばんを持った若い男女の姿を防犯カメラがとらえていたといい、南署が関連を調べている。

(所内の雑感)
事務員:最近、乳児、児童虐待での死亡事件などが多発しています。
大抵、加害者の親は「殺すつもりはなかった」と証言していますが、親はどんな刑で量刑はどれくらいで罰せられるのでしょうか。
弁護士&事務護士:乳児であっても同じ人間なので、もし置き去りにして死なせてしまった場合には、大人の場合と同じく殺人罪などで罰せられることになります。
「殺すつもりはなかった」という場合でも、今回のように生まれてまもない赤ちゃんをトイレに放置しておけば、誰かが助けない限り、死んでしまうことは誰でもわかります。
そのため、積極的に殺そうという意思がなかったとしても、このままの状態だと死ぬだろうなという状況を認識できたのであれば、殺人罪も成立しえます。
殺人罪の法定刑は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役ですが、今回は未遂なので刑を減軽することができるし、また、その他のいろいろな事情も考慮されると、執行猶予となることもあるでしょう。
また、親は赤ちゃんを保護すべき義務を負っているので、殺人罪以外に保護責任者遺棄罪(法定刑は3月以上5年以下の懲役)が成立しえます。

(佐々木)

事務所ブログを検索

月別アーカイブ

お電話またはメールフォームからお気軽にご連絡ください! 各種ご相談・お問い合わせ窓口

お電話でのお問い合わせ
06-6361-6017 ※番号をタップすると電話発信します

受付時間:月~金(祝日を除く) 9:30〜17:30