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明石市長のパワハラ発言とそれに隠された背景事情とは?

明石市長はなぜパワハラ発言をした?背景に死亡事故

「すまんで済まん、そんなもん!立ち退きさせてこい、お前らで!きょう、火付けてこい!」

音声データを聞くと、発言の内容は、何度聞いてもひどいものである。
言い方も、「怒鳴りつける」というのにふさわしいもので、まさに「暴言を浴びせた」といえる。
パワハラではないか、と言われると、パワハラに当たる可能性が非常に高い発言であろう。
明石市長も、「非常に激高した状況で口走ってしまったセリフ」「弁明の余地もありません」と述べている。
市長が部下に対して、音声データのような語気であの発言をしたことにパワハラ等の問題があることは、だれも否定しないだろう。

もっとも、この記事で取り上げられているのは、明石市長がこのような発言をするに至った経緯・背景事情である。
明石市は、明石駅の南にある明石駅前交差点の道路で渋滞が慢性化し、事故が多発していたため、拡張工事を計画し、用地の買収を進めていた。
事業は2010年から始まっていたが、ある建物所有者と条件面で折り合いがついていなかったようである。
明石市長の上記発言は、担当者が7年もの間、この所有者との交渉を放置していたことを知っての発言であったようだ。
担当者にも言い分はあるだろうし、それはこの先明らかになってくるのかもしれないが、7年前からまったく話が進んでいないとなれば、「これまで何をしていたんだ」と担当者を責めたくなる気持ちも理解できる。

ただ、やはり問題は発言の内容である。
担当者の仕事ぶりに問題があったとしても、言ってはいけない言葉はある。
また、7年間も話が進んでいないことにだれも気付かなかったのか、指摘しなかったのか、その体制にも問題があったように思う。

明石市長は、これまで、子供の医療費を無料化したり、人口を増加させ続けるなど、多くの政策を打ち立てて成功してきており、市民からの人望も厚いようである。
明石市民としては、これまで支持してきただけに、非常に驚き、また、残念な気持ちだろう。

余談だが、このニュースを見ていると、アナウンサーがこの市長の発言について、「火つけてこい」などあまりにひどい発言もあるけれども、語気の強さなどについては関西ならそんなもんだ、というような趣旨の発言をしていた。
「関西への偏見だ」と思う一方、なんとなく納得できるような気持ちもある。
大阪でよく聞くような言い方を東京ですれば、「パワハラだ」という訴えが激増しそうである。
(弁護士 岡井理紗)

(弁護士コメント)

大澤:
テレビでの報道によると、この7年間で買収交渉は全く進展していなかったようだ。
もともと、2車線のところを4車線にするという道路計画があり、問題のビルの買収が進まないために、現在も、その場所の通行が不便になっているということのようだ。
値段の提示もしていないとなると、《担当の職員は何をしているんだ!》と市長が怒る気持ちも十分にわかる。
一方で、この市長、激怒して問題が解決すると思ったのだろうか。
おそらく、今回の事件以外にも激怒を繰り返していたのだろう。
市長という重責でストレスがたまりきっているのかどうか。
この市長、以前は弁護士だったようだから、何らかの法的な手続きをとれなかったのだろうかという気がする一方で、雑居ビルなら賃借人も多数いるだろうから、法的な手続をとると時間がかえって時間がかかるなぁという気持ちもある。
しかし、いずれにせよ、怒っても何にも解決はしないということには間違いはない。
気になるのは次の3点である。
まず、今後、市の担当者が圧力に負け、《法外な値段を出して》買収をしないかどうか。
次に、叱責を受けた市の職員は《パワハラとは思っていない》と述べているようだ。本当はパワハラなのに、そのようなことを言えば、また、別のトラブルに巻き込まれるということで、我慢しているのか、あるいはそのような発言をしないような圧力があったのか、気になる。
最後に、これはテレビなどでも言っていたが、一体、だれがこの録音をマスコミに流したかということだ。
今から2ケ月で明石市も市長選になる。
その点を意識して誰かが情報を流した可能性も否定できないであろう。
この事件、深堀りするともっとおもしろい、いろんな事実が出てくるかもしれない。
少なくとも、この市長、今のところ、今後の市長選には出馬するようだから、どういう結果がでるか楽しみである。
また、この市長を悪く言う候補がいたら、その陣営のリークかという憶測もできるし・・いずれにせよ、品のない事件だが、今後の動きが楽しみだ。

北野:
 以前、ある自治体職員の方と話をする機会があり、「わが社の社長は厳しい人だから」という発言を聞いたことがある。
どうやら市長のことを内々で「社長」と呼ぶ習慣があるらしい。とても興味深かった。
さて本題に入るが、当然のことだが自治体の社長は選挙で選ぶ。つまり、市長を選挙するということは、自治体の社長として、社員(職員)をとりまとめ、市民に代わって自治体の職員を指揮し、自治体という名の会社を運営・発展させて行くに相応しい人を選ぶ、ということである(少なくとも、私はいつも選挙のときに、「この人は社長に相応しいだろうか?自治体職員にお役所仕事をさせず、やる気にさせてくれる人物だろうか」と考えている)。
明石市長は我々と同じく弁護士であり、斬新な政策やキレのある議論でなにかと話題になっていた。
しかし、2年も前にパワハラの言動を録音されていたというのであれば、かなり前から社員(職員)に恨まれていたのかも知れない。優しい市長だからといって会社経営が上手くいくわけではないが、これまで市長が行ってきた政策の成果が否定されてしまうのか、それとも多少の問題を受忍してでも市長のリーダーシップが支持されるのか。
明石市民の判断には、よき「社長」を選んでもらいたいと思う。

畝岡:
北野弁護士のコメントにあるとおり、市長を恨んでいる、恐れている社員(職員)がいたということは間違いないと思う。なぜなら、少なくともこの録音を行った者は何度かこのような言動を聞き、事前に録音しようと準備していたからである。もっとも、市長の一番の使命としては市民のためにより良い環境を整えることであり、職員に良い思いをしてもらうことではないかもしれない。
市長の発言が、市民を思ったあまりのことなのかは不明であるが、成功する会社の社長は社員からの信頼を得ることも必須だと言える。
いすれにせよ、今回の件を踏まえ、またこれまでの市長の働きを踏まえ、次回の選挙の結果がどのようになるのかは、興味深い。


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